こんにちは。姫路市を中心に注文住宅やリノベーションを手がける工務店、建築工房いろは代表の大島です。
「平屋にも興味はあるけれど、二階建てより高くなると聞いたことがあって迷っている」。家づくりのご相談の中で、こうした声をいただくことが、最近とても増えました。
住宅業界の各種調査でも、平屋を希望する方の割合は上昇傾向にあるとされており、姫路・播磨エリアで日々ご相談をお受けしている中でも、同じ流れを肌で感じています。
今回は、なぜ今、平屋を選ぶご夫婦が増えているのか、そして「平屋は高い」というイメージがどこまで正しく、どこに誤解があるのかを整理してお伝えします。あわせて、建築工房いろはが平屋のコストを考えるうえで大切にしている工夫もご紹介します。
平屋にも二階建てにも、それぞれに合った暮らし方があります。ご夫婦にとって心地よい選択を見つけるための判断材料として、読んでいただければ嬉しく思います。
特に、これから土地探しや資金計画を進めていくご夫婦にとっては、坪数や総額のイメージを早い段階でつかんでおくことが、その後の計画をぐっと立てやすくしてくれるはずです。

平屋の人気が高まっている、その理由とは
ここ数年、家づくりを検討する方の中で「平屋に住みたい」と考える方の割合は、複数の調査で上昇傾向がうかがえます。まずは、そのデータからご紹介します。
調査データで見る、平屋希望の広がり
総合住宅展示場の来場者を対象にしたアンケートでは、「平屋に住みたい」と回答した方が全体の52.9%にのぼり、「住みたいと思わない」と回答した23.1%を大きく上回りました。中四国・九州地区では約7割という数字も出ており、西日本エリアでの平屋への関心の高さがうかがえます。
また、注文住宅マッチングサービス「タウンライフ家づくり」への問い合わせデータを分析した調査でも、注文住宅検討者の31.5%が平屋を希望しており、二階建て(61.4%)に次ぐ選択肢として定着しつつある様子が見えてきます。
同調査では、平屋を希望する方の45.0%が「単身または夫婦のみ」の世帯である一方、二階建て希望者では16.6%にとどまるという結果も出ていて、暮らし方の変化と平屋人気がつながっていることがよく分かります。
なお、こうした割合や順位は、それぞれの調査機関が独自に実施したアンケートやデータ分析にもとづくものであり、調査対象や時期によって結果が変わる場合があります。あくまで傾向をつかむための参考情報としてご覧ください。

姫路・播磨エリアでも増えている、平屋のご相談
姫路・播磨エリアでのご相談でも、同じような流れを実感しています。お子さまが独立された後のご夫婦だけでなく、これから家庭を持つ20〜30代のご夫婦から「将来を見据えて、最初から平屋で」というご相談をいただく機会が、ここ数年で目に見えて増えました。
階段の上り下りがない暮らしやすさを理由に挙げる方もいれば、老後まで安心して住み続けられることを重視される方、家事動線がシンプルになる点に惹かれる方もいて、理由は一人ひとり少しずつ違います。
見学会やSNSなどで実際の平屋の暮らしぶりを目にする機会が増えたことも、こうした関心の高まりを後押ししているのかもしれません。

二階建てには、二階建てならではの良さがある
もちろん、二階建てには二階建てならではの良さがあります。限られた敷地面積でも延床面積を確保しやすいこと、居住スペースと寝室階を分けやすいことなど、家族構成や土地条件によっては二階建てのほうが向いている場合も多くあります。
平屋か二階建てかは、どちらが優れているというものではなく、暮らし方や土地条件に合わせて選ぶものだと、私たちは考えています。

「平屋は建築費が高くなる」と言われる理由と、その誤解
「平屋は高い」というイメージには、正しい面と、誤解されている面の両方があります。
坪単価で見ると割高に感じられやすい理由
平屋が割高に感じられやすい理由のひとつに、坪単価という指標の性質があります。坪単価とは、建築費用を延床面積(坪)で割って算出する、家づくりの場面でよく使われる比較の目安です。
そして延床面積とは、各階の床面積を合計した、家全体の広さを表す数値のことです。同じ延床面積で比較した場合、平屋は基礎や屋根の面積が二階建てよりも大きくなる傾向があるとされています。
基礎や屋根は建築コストの中でも比重が大きい部分のため、延床面積あたりの単価、いわゆる坪単価で見ると、平屋のほうが高く算出されやすくなります。

本当に見るべきは「総額」という視点
とはいえ、家づくりで本当に大切なのは、坪単価そのものではなく「総額でいくらかかるか」という視点です。平屋は階段や二階の廊下といった、生活空間として直接使わないスペースを減らせるため、必要な延床面積そのものを二階建てより小さく抑えられるケースが少なくありません。
坪単価は高めでも、総額で見ると二階建てと大きく変わらない、あるいは条件によっては抑えられる場合もあります。実際の家づくりの現場でも、こうしたケースはよく見られます。

土地代を含めた総予算への影響にも注意
ただし、これは条件によって差が大きい部分でもあります。同じ延床面積を確保しようとする場合や、必要な敷地面積が広くなる場合には、土地代を含めた総予算が変わってくる可能性があります。
「平屋だから安い」「平屋だから高い」と一概に言い切ることは難しく、間取りやプランの考え方によって結果が変わる、というのが実際のところです。
だからこそ、坪単価だけで判断せず、総額でのシミュレーションを早い段階で確認しておくことが、後悔を防ぐポイントになります。
建築工房いろはが行っている、平屋のコストを抑える工夫
平屋特有のコスト増加要因を理解したうえで、無理のない予算で理想の平屋を実現できるよう、建築工房いろはでは設計と仕様の両面から工夫を重ねています。
設計・仕様面で意識している4つのポイント
平屋のコストは、形状の複雑さや設備計画の考え方によって、思っている以上に大きく変わります。私たちが特に意識しているのは、次のようなポイントです。
・シンプルな外形をベースにした設計:凹凸の少ない形状を基本にすることで、屋根や外壁面積のムダを抑えます。
・直下率を意識した構造計画:全棟で許容応力度計算を実施し、耐震性とコストのバランスを取りながら架構を検討していきます。
・水回りを集約した動線計画:キッチン・洗面・浴室を近接させることで、配管ルートや工事の手間を効率化できます。
・標準仕様の明確化:「よく使う場所」から優先的に標準仕様を固め、こだわりたい部分だけにオプションを充てる考え方です。

平屋は二階建てに比べて、一つひとつの仕様や間取りの選び方が総額に与える影響が大きくなりやすい面があります。だからこそ、どこにこだわり、どこは標準仕様で満足するか。この優先順位の付け方こそが、仕上がりの満足度を左右する分かれ目になります。
人気の実例と、階段がないことによるメリット
弊社へのご相談の中でも人気が高い実例として、勾配天井のLDKにデッキを組み合わせたプランがあります。凹凸を抑えたシンプルな外形をベースにしながら、天井の高さや光の入り方に工夫を加えることで、コストを抑えつつ開放感のある空間をつくることができます。
階段がないぶん、将来的な修繕やメンテナンスの手間・費用が抑えやすい点も、長い目で見たときの安心材料になります。

FB-6工法との相性の良さ
さらに、建築工房いろはでは2026年よりFB-6工法という6面輻射冷暖房の考え方を取り入れています。家庭用エアコン1台で家全体の温度ムラを抑えることを目指す工法で、各部屋ごとにエアコンを設置する必要がありません。
現時点では、この工法を採用いただいても住まいの価格が変わらない仕様としてご案内しています。平屋は空間がワンフロアにまとまっているぶん、こうした全館の温熱環境を整える考え方と、意外と相性がよいと感じています。

平屋のコストというのは、削るというより「配分」の話に近いと感じています。どこにお金をかけ、どこは標準仕様でしっかり満足できる形にするか。その設計次第で、納得感のある形に整えていくことができます。
平屋を検討する際に、あわせて考えておきたいこと
平屋を選ぶ際は、建築費だけでなく、土地条件や暮らし方との相性も合わせて確認しておくことが大切です。
必要な敷地の広さと、土地探しのタイミング
平屋は延床面積のすべてを1階に確保するため、同じ床面積の二階建てと比べて、一定の広さの敷地が必要になる場合があります。そのため、希望のエリアや予算によっては、土地探しの段階から平屋を前提に検討したほうがスムーズに進むこともあります。
周辺に建物が近い土地では、日当たりや風通し、道路や隣家からの視線への配慮など、間取りの工夫でカバーできる部分も多くありますので、現地調査や日照シミュレーションを踏まえたプランニングが安心につながります。
建築工房いろはでも、気になる土地が見つかった際には、建築士が実際に現地へ足を運び、日当たりや周辺環境を確認したうえでプランをご提案するようにしています。

将来の家族構成の変化も見据えて
将来的な家族構成の変化についても、あらかじめ考えておくと安心です。お子さまの成長やご両親との同居など、暮らしの変化に応じて間取りをどう調整できるかは、平屋・二階建てを問わず大切な視点になります。
実際の平屋を、見学会で確かめてみる
言葉だけではイメージしづらい部分も、正直多いと思います。建築工房いろはでは、完成見学会や構造見学会などで、実際の平屋プランを体感していただく機会を設けています。図面や数字だけでなく、ぜひ実寸で確かめてみてください。
この記事のまとめ
平屋の人気は、暮らしやすさや将来を見据えた安心感への関心の高まりとともに、各種調査で上昇傾向が確認されています。「平屋は高い」というイメージには、坪単価という指標に由来する一面があるものの、総額や暮らし方まで含めて考えると、必ずしも一律に高くなるとは言い切れません。
この記事のポイントを整理します。
☑平屋を希望する方の割合は、複数の調査で上昇傾向が確認されている
☑「平屋は高い」は坪単価に由来する誤解を含んでおり、総額での比較が大切
☑建築工房いろはでは、形状・構造・動線・仕様配分の工夫でコストバランスを整えている
☑平屋は土地条件や将来の暮らし方との相性も含めて検討することが安心につながる
平屋か二階建てか、正解はひとつではありません。ご家族にとって心地よい暮らし方を軸に、費用と条件を照らし合わせながら、納得のいく選択をしていただければと思います。
※本記事は執筆時点(2026年9月15日)の情報をもとに作成しています。統計データや調査結果、費用感は今後変動する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。
引用元・参照元
・住宅産業新聞(S-housing)「住宅取得者検討、半数超が『平屋に住みたい』=総展来場者アンケート2025年、西日本で高い需要」
https://www.housenews.jp/association/34671
・タウンライフ株式会社「【タウンライフ未來総合研究所】注文住宅の31.5%が『平屋』希望 ─ 15万件分析で判明、九州64%・東京17%の地域格差」
https://townlife.co.jp/news/investigation-report-home/
よくある質問<FAQ>
Q1. 平屋は二階建てより必ず高くなりますか?
A. 一概には言えません。同じ延床面積で比べると、基礎や屋根の面積が大きくなる分、坪単価は高めに算出されやすい傾向があります。ただし、階段や2階廊下が不要になることで延床面積自体を抑えられる場合もあり、総額で見ると条件によって変わってきます。まずは総額でのシミュレーションから確認いただくと、判断材料が整理しやすくなるはずです。
Q2. 平屋を建てるには、どのくらいの敷地の広さが必要ですか?
A. 必要な床面積をすべて1階に配置するため、同じ延床面積の二階建てよりも広めの敷地が求められる場合があります。間取りの工夫やプランニング次第で対応できる部分も多いので、まずは希望の広さやご予算をもとに、土地探しの段階からご相談いただければと思います。
Q3. 平屋はコストを抑えられないのでしょうか?
A. そんなことはありません。外形をシンプルにする、水回りを近くにまとめる、標準仕様の中で優先順位を明確にするなど、設計と仕様の工夫次第でコストバランスを整えることは十分に可能です。どこにお金をかけるべきか、一緒に整理していきましょう。
Q4. 平屋と二階建て、どちらを選べばよいか迷っています。
A. 迷われるのは、ごく自然なことです。平屋には階段のない暮らしやすさ、二階建てには限られた敷地でも居住スペースを確保しやすいという良さがあり、どちらが正解ということはありません。ご家族の将来設計や土地条件と照らし合わせながら、無理のない形を一緒に探していきましょう。
Q5. 平屋の実例を実際を見ることはできますか?
A. はい、完成見学会や構造見学会で、実際の平屋プランをご覧いただけます。図面や数字だけでは伝わりにくい広さや光の入り方も、実寸で確認していただくことで、ぐっと具体的なイメージに変わることが多いです。ご都合が合わない場合は個別のご案内も可能ですので、遠慮なくお問い合わせください。
建築工房いろはの施工エリアについて
弊社では、姫路市、加古川市、明石市、神戸市、たつの市、太子町、高砂市、相生市、加東市、加西市、宍粟市、播磨町、福崎町を中心に、家づくりのご相談を承っています。施工可能エリアの詳細については、お気軽にお問い合わせください。
ご相談・お問い合わせについて
「平屋と二階建て、どちらが自分たちに合うのか分からない」という段階でも、まずは情報収集からで大丈夫です。建築工房いろはでは、家づくり勉強会や完成見学会・構造見学会を通じて、実際の平屋プランや費用感を確認していただく機会をご用意しています。気になることがあれば、個別相談やオンライン相談でも承っていますので、どうぞお気軽にお声がけください。